昭和４４年０７月０４日　夜の御理解



　信心をさせて頂いて、おかげを頂くということはみやすいことです。誰でもお参りをしてお願いをする、そしておかげを受けるということはみやすいんですけれども。信心を頂くということは中々やはり簡単にはいけん。というのは信心は頂かなければ、けれども本当の信心の有り難さということ言えん。只信心しておかげ頂くということは私は見やすいのだけれども、信心を頂くと言う事はやはり信心が好きにもならなければならないし、又信心によって受けるお徳を目指さしても、も頂かなければならないし。
　だからそういうことが分かるというところまでは分かるけれども、それを自分のものにするということは中々、やっぱり信心が本気で熱心なさなければ出来んようですねぇ。例えば今日の昼の一時の後の御理解解釈なんかでもですねぇ、家ぁ家柄一筋を改むるより、互いに人情柄を改めよという御神訓に対して、幸不幸は神様のおかげを頂き初めて、お許しをいけねばならん事が分かる。許されるということは私共の心次第でありますから、家柄一筋は幸不幸には関わりありませんのに。
　人間の見栄や気ぐらいばかりで、家柄一筋を申します。つまらんことです。同時に神の神様の機感にも叶わない事です。家柄一筋が元で昔から、どのくらいの悲劇が生まれたか分かりません。プライドを捨て、捨てたところから美しい人情柄が生まれますと。だからこれに説明を加えて頂いて、はぁなるほどそうだと分かるところまではですね、分かるんですよやはり。
　ところがんなら実際自分の問題になったときに、本当に家柄一筋なんかが問題じゃないと頂けるまでにはやはり。大変な信心修行がなされとかなきゃ出来る事じゃないですね。信心はしとってもやっぱり家柄を言うたり、一筋を言うたりするんです。こうしてわきゃ分かっても、それを自分のものになるということは、しっかり私はその信心修行の中から体得させてもろうた者じゃなからなければ、役には立たないということになる。
　だから信心しておかげを受ける事はみやすい。その次に今度は信心を分からせて頂くということも、例えば熱心に御理解を受ければ分かる。けれどもそれが自分のものになったというか。本当にもう全然例えばもう家柄一筋なんか全然問題ではないと、そこに神乍らものとしての頂き方というような事は、ある意味合いでは信心度胸もでけなければ頂ける事じゃないのですね、頂くということに一つ焦点を、そのために修行をさせて頂くということなんですよね。
　　　どうぞ。